経験知識友達ゼロで田舎移住しました|農業始めたい人が知っておくべきこと

1年の振り返り

2022年7月1日から山梨県で農業研修生になって、まる1年が経ちました。
(研修期間は2年です)

研修作物はメインがブドウで、サブ?でモモを勉強しています〜

てことで、今回は!

1年間の研修を受けた僕が、農業経営において特に重要だと思ったこと・開園の準備で力を注いでいることや、進捗状況についてお話しいたします(^^)鬼順調〜♪

★ 最重要事項 ★

では早速、僕がこの1年間で特に力を入れてきたことについて〜

それはズバリ!

農業という仕事の数値化

でございます☆

もちろん栽培技術の習得も大切ではありますが、
それよりも仕事を数値化・データ化していくことが何よりも重要だと、僕は思っております。

農業というのは、素人が栽培技術だけ学んで成り立たせられるような甘い仕事ではないですからね。。。

・ぷち補足

のちほどお話ししますが、仕事の数値化と同じくらい営業回りも超ぉ〜ガンバっています!

人との繋がりをどれだけ広げて、どれだけ強く結ぶことができるのかが、僕の事業の命運を分けるんですよね〜

補助金制度を検討中の人に知っておいてもらいたいこと↓
1125万円新規就農補助金の話|農業アルバイトをオススメしない理由

補足:「仕事」を数値に置き換える

さてさて、いきなり数値化と言われてもピンとこないと思いますので、簡単に説明しておきます*

たとえば。。。

・1つ1つの作業ごとに、どれくらいの時間(人件費)が必要になるのかを計測

・薬品、資材、燃料、その他備品などの各項目ごとに、どれくらいのお金がかかるのか

などなど〜

農業栽培記録・日報の写真

こういったことをもとに、畑の面積あたりの時間的金銭的コスト(各品種ごとに、作物を1kg出荷するのにかかるコスト)を導きだしたりしています。

少し違うニュアンス(僕の本当の狙い)で言うと

「どれくらいのコストをかけると、どんな社会的価値(金銭的な話ではない)をどれくらい生み出すことができるのか」

を数値で表す作業をしています。

農業は甘くない

じゃあ なぜそれが重要なのかと言えば

この数値を無視したり、数値を正しく読み取れないと破綻してしまう可能性がグンと上がってしまうから

です。

事業を営む上では当たり前の話かもしれませんが。。。
農業という仕事は「高品質な野菜や果物を栽培して、収穫したものをただ販売するだけでいい」そんな甘いものではないと僕は思っているんですよね。

(そんなに簡単なら皆が営農して、とっくに日本は農業大国になってます)

生産販売の流れを淡々とこなすだけで充分に食べていけてる人も、もちろんいらっしゃるんですけどね、
僕がそれをマネしようとしても、過労による疲労やストレスで心身共に壊してしまいそうだな〜 といったことを研修を通して感じたんです。

農業栽培記録・コストまとめの写真

また農業は自然相手の仕事ですから、いろいろなリスクも考慮しておかなければなりません。

だから農業で生き残っていくためには入念に戦略を練っていく必要があり、それには この数値データが重要なカギとなるわけです。

・・・いくら入念に、真面目に、ストイックに取り組んでみても、天候不順や病氣などで すべてが1発で吹き飛んでしまう可能性がある仕事、それが農業なんですけどね★

数値で何がわかるの?

このデータをどのように読み解いていくのかも説明しておきたいところですが、長くなってしまうので省略いたします〜

ていうか、僕に言われなくても数字の記録なんて ほとんどの経営者がやることですし、むしろ読み解く方法や活用方法のほうが重要なんだけども。

ひとまず今回は、何のために僕が数値化しているのかだけ、超ざっくり伝えておきますと

「何をどうすればコストが下がり、何をどうすれば利益が上がるのか」を探るため

です〜

・・・この一文だけだと当たり前すぎる話になっちゃいますね(笑)

〜 進捗状況 〜

つづきまして、進捗状況について軽く〜

新しい農業を創る

僕は「農業とは、必ずしも農家が営むべきものではない」と思っているんですよね。

まったく別の業種の人が農業をしたっていいし、むしろ「農家とは異なる視点で見る」農業に関する考え方やアドバイスは、新しい農業を創り出すための重要なヒントになると思っています。

そういうわけで他業種の起業家・事業家・経営者チーム「縁進 – ENGINE -」を立ち上げる準備をしてきました*

例えるなら漫画ワンピースの麦わら海賊団で、剣士、料理人、ドクター、音楽家 etc… それぞれが得意なことを持ち寄って1つの大きな目標を成し遂げるチームづくりです☆

今は2名の女性をチームに招待中で、それぞれ美容サロンを経営してらっしゃいます*

ブドウの葉っぱと朝露の写真

あとはコンサルタント会社の社長さんにサポートしていただいたりもしていて、その他にモモ農家さんにも協力していただけないか交渉中〜

最終的には幹部5〜10人と、従業員30人程+サポーターで事業を回していきます。

ちなみに僕がルフィ船長のポジションになります☆

事業に携わってくれる全員の人生を背負っていくことになるので、氣合い入りまくりです!マジで!!

・ぷち余談

関西と東北エリアにも仲間がいるので、ゆくゆくはそっちでも経営者チームをつくって、各拠点ごとのチームで連携していろいろな事業に取り組んでいきます(^^)

畑の準備

経営者チームの活動とは別で、2年間の研修修了後、就農時に引き継がせていただける予定のブドウ畑(僕が個人で経営する農園)は。。。

すでに樹が成熟している成園:巨峰が852㎡、藤稔が約100㎡、シャインマスカットが約500㎡

就農時点で植え付け2〜4年目の苗木畑:シャインマスカットが2000㎡弱?、その他品種が500㎡ほど

合計:40aくらい

M畑・巨峰(緑)の写真

この他に2400㎡のピオーネの成園や、面積は不明ですがシャインマスカットと富士の輝の成園を引き継がせていただけるかもしれません。

・ぷちぷち補足

引き継げる畑の、僕なりの探し方は「人づて」です。

いろんな方面に営業回りをしているのですが、自己紹介の際に僕が新規就農を目指している( ≒ 畑を探している)ことを伝えているので、そういった話があると周りの人が教えてくださいます☆ 本当にありがたいです〜

その他のこと

データ管理以外のことの振り返りや氣づいたことも一応〜

ひたすら営業回り!

僕は県外から移住してきたので、お世話になっている農家さん以外だれ1人として知り合いがいませんでした。

経営者チームをつくるどころか、友達ゼロ状態からのスタートです。

てことで、空き時間は とにかく営業回りをしていて、いろんなお店に行って店長さんと話をしてみたり、イベントの開催者・出店者やお客の皆さんに声をかけてみたりして、知り合いができたら そのまた知り合いを紹介していただいたり〜

談話室コロボックル15周年記念パーティー(会場全体の様子)の写真

そのおかげもあって性別、年齢、職業問わず、たくさんの友達ができました☆

最初は仕事の営業回りのつもりだったんですけどね、
やっぱさ、営業なんて二の次でさ、友達っていいよね、
県外から いきなり飛び込んできた僕を、こんなにも幸せな氣持ちにしてくれるんですもん。。*

超ぉ〜感謝です〜

人間関係を良好に保つコツも紹介してみました↓
プライベートが手抜きな人は閲覧注意|負のオーラを放つ僕の人生を変えた7つのこと

農業の基礎が固まってきた

県が開催する研修会や先進農家のもとでの実習に加えて、農業ビジネスや植物の生理機能、ブドウ栽培等に関する書籍を購入して自主的に勉強もしてきました。

そのおかげもあって、基礎的な知識は だいぶ蓄積できてきたかなぁと思います(^^)

今後の課題としては基礎を応用できるようにしたり、セオリーから外れたことが起きた時の対処を身につけたりしていくこと等が挙げられます*

生き残り戦略

いろいろと工夫してみたり、新品種を育成したりしてみても、その結果が出るまでに半年から数年かかるのが農業です。

たとえばブドウなんかは、苗を植えてから それなりの実を採れるようになるまで、5年以上かかるものが ほとんどです。

M畑・ベレーゾン期で着色がはじまった巨峰(飛び玉)の写真

でも多くの時間と労力、資金を投資しても、それが世の中に受け入れられなければ水の泡なのに、経済アナリストですら5年後の情勢を当てることができないのが現実ですよね★

故に、メチャクチャ入念に戦略を練っていく必要があると、改めて実感しました。

僕は もともと起業は甘くないと思っていましたので、6年前の2017年に事業計画を立てはじめてから慎重に進めてきましたが、氣を引き締めなおす いい機会になっています*

きびしい仕事

露地栽培では、栽培から収穫までのサイクルを1年に1回しか行えないものが多くあります。

それすなわち1年に1回しか実験や挑戦ができなくて、1年に1回しか失敗データを回収できないし、しかも その改善工夫は翌年に また1回しか試せないってことなんですよね。

M畑・巨峰の新芽の写真

1年に1サイクルしかない(お金を稼ぐチャンスが1回しかない)し、結果が出るまでに半年から数年かかる場合もある上に、自然の氣まぐれで すべてが1発で吹き飛ぶ可能性もある・・・

いやはや、なんとも厳しい世界だなぁ〜 ってなことを痛感しておりまする。

これ、オススメです〜↓
農業始めたい人にオススメの本|なぜ儲かるのに農家の年収は低いのか

余談:今後の予定

さいごに、今後の予定についても軽く〜

経営者チームで回す事業とは別で、ブドウ園は僕個人で経営していきますので、2024年7月のOPENに向けて雇用の準備をしたり、販路を確保する準備をしていきます(^^)

それと同時に経営者チームで運営する事業計画も詰めて、少しずつ実行に移していきます☆

軽くまとめ

農業とは、野菜や果物をただ栽培して、収穫・出荷するだけで生活していけるほど甘い仕事だとは思わない。

だから慎重に事業計画や経営戦略を練っていく必要がある。

その過程で数値データとして仕事全体を見てみることは重要なので、僕は あらゆることを数字として記録に残している。

仕事の数値化以外のことでは。。。

僕個人のブドウ園を開園する準備(雇用の準備と販路の確保)をしたり、ひたすら営業回りをしたり、経営者チーム・事業(農業の新しいスタイル)を立ち上げたりしています*

僕が農業研修1年目にやってきたことは他にもいろいろあるけれど、特に力を注いできたことは こんなところかな〜

はい、以上〜
農業研修1年間の振り返りと進捗状況報告日記、でした!

自営業とは最高に楽しい、ただの暇つぶし。

最後までお読みくださり ありがとうございました(^^)
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