農業のフリーランス化☆
梅の中でも有名なブランド・紀州南高梅、その発祥地である和歌山県みなべ町にて
「農作業をフリーランサー(個人事業主)として請け負える」という、面白い取り組みを発見いたしました☆
てことで、今回は!
その新しい取り組みと、仕事の内容や魅力について紹介してみたいと思いま〜す
農業を副業でできちゃいます(^^)
梅の剪定師☆
まず、これが どんな仕事なのかと言いますと
梅の樹を剪定する仕事
でございます☆
簡単に言えば、樹の健康を保ち よい実をつけてもらうために、余計な枝を切り落としていく作業をします。
仕組みが、最高!
僕が思う、この仕組みの魅力は2つあって
1、働く側の自由度が高い
2、応用すると経費( ≒ タダ)で旅ができる
ってところ〜
好きな時に好きな期間だけ☆
では1つ目の「自由度」について。。。
☆空間的自由
農業をするなら畑を持つことになるわけなので、1つの土地に縛られるのが普通かと思いますが
梅剪定の場合は、育てた作物を売るのではなく「技術を売る仕事」であるがために、土地の縛りがなくなります*
パソコンなど電子機器を使うインドア派フリーランサーが増える中、
太陽を肌で感じ、土や植物に触れながら働ける自然派フリーランサーは珍しいですよね(^^)
☆時間的自由
和歌山県みなべ町では、剪定作業が10月ごろ〜翌3月ごろまで行われていて
その間は、自分の都合のよい時に好きな期間だけ、仕事を請け負うことができます*
たとえば「11月1日から3週間」とか「土日だけ隔週で」などなど。
だから 他に仕事をしていて、その仕事の閑散期に繋ぎで剪定の仕事を入れる、といった活用の仕方もありです☆
アルバイトでも勤務シフトの希望を出すことはできますが
梅剪定は、自分の方が経営者(フリーランサー)になるので立場が異なり、そういった意味でも より自由度が高くなります。
(経営者になったらなったで、クライアント(農家さん)の都合を聞いてあげる必要はあるんですけども)
農業系ノマドワーカーになる方法もございます↓
「畑がない農業|自然派ノマドフリーランスの自由な働き方」
補足:アルバイトじゃダメな理由
なぜこんな働き方ができるのかと言えば「これが知識や技術を要する仕事だから」かな。
リアルな話をすれば、この剪定次第で翌年の収穫量、つまり農家さんの収入額が上下してしまうので、
アルバイトをちょいと雇って任せられるような作業ではないんです。
だから仕事を依頼することができるのは「ある程度の技術をもった人( ≒ フリーランサー)」に、限られてくるわけです。
単発のアルバイトではなく、技術のある人に仕事を手伝ってもらいたい!
けれど同業の梅農家さんは皆忙しい・・・
こういった状況を解消すべく、「農業をフリーランス化する企画」が誕生したんですね〜
・ぷち余談
それぞれの違いは。。。
農家:作物を売る仕事
フリーランス:技術を売る仕事
サラリーマン & アルバイト:自分の時間を売る仕事
こんな感じかなぁ?
この仕組みによる「畑を持っている農家側」のメリットも大きいです↓
「畑に出ないで営農|農作業を外注化するメリットと課題」
余談:うまみが多い。。*
自分でガッツリ農業をするとなれば、肉体的にキツかったりとか
収穫量が天候などに左右されるといったようなリスクを負うこともありますが、剪定だけに特化することにより それらのリスクを除くことができます。
先程述べたように、土地の縛りもなくなります。
リスクなしで自然に囲まれながら農業ができて
その上、空間的自由も時間的自由も得られるという、まさに いいとこ取りなフリーランスでございます*
フリーランストラベラーに☆
2つ目の「経費」については、かな〜り私的な話になりますが。。。
梅の剪定ができるようになると 梅農家さんさえいれば、全国で仕事の営業をかけられるようになるんですよね。
つまぁ〜り!
剪定を手伝って欲しい農家さんさえいれば、どこへでも「事業の経費」で旅ができちゃいますよ〜☆ ってこと!
なんなら全世界でも!笑
Web系フリーランスでノマドワークをしてらっしゃる方は たくさんいますが、
旅費を経費で落とせる( = 旅を仕事にできる)ノマドワーカーは、そう多くは ないんじゃないですかね〜
まぁ主題とズレますし、詳しいことは別の記事で紹介していますので 今回はこれくらいに*
経費の魔法についてはコチラ↓
「貯金を減らさずに旅を続ける方法を閃いたので紹介します〜」
※この後 研修制度の紹介もしますが、その企画者が全国の梅農家さんを紹介してくれるわけではありません
フリーランス農家になる方法
さいごに、剪定の技術を身につけるための研修についてや、
この技術を持った人(フリーランサー)自体の需要についても軽くお話ししてみたいと思いま〜す*
研修制度:みなべクリッパーズ
和歌山県の みなべ町では、剪定を身につけるための研修が毎年10月〜1月末にかけて開催されています☆
研修期間は1週間で 座学が半日、実技が6日ほど。
研修により、ある程度の剪定ができるようになったら、検定を受けられるようになります。
検定に合格すると、この地域の登録農家さんから仕事の依頼を受けられるようになる〜 といった仕組み*
これは株式会社アグリナジカンが開催している研修で、
ホームページに詳しい内容が記載されていますので、興味がありましたら よかったら(^^)
みなべの剪定プロジェクト:みなべクリッパーズ 公式HP
by 農業で「働く」を応援する・アグリナジカン
社長に直接聞いてみた。
ここで1つ気になってくるのが
フリーランサーとして、ちゃんと仕事を得られるのだろうか?
ということ。
だって 研修を受けて せっかく技術が身についたところで、
自分の働ける場(お手伝いを必要とする農家さん)がなければ意味はないですからね★
てことで!
みなべ町の梅農家さん事情について、アグリナジカンの社長さんに話を直接聞いてきちゃいました〜
詳しいことは動画を視聴していただいた方が早いかと思いますので、この記事では重要なポイントだけピックアップしておきます。
それは
梅農家さんが「みなべ町だけでも」1500人くらい いる
ということ。
全国でじゃないですよ? みなべ町だけで、です。
もうこれだけで、答えになっているようなものですが、あえて付け加えておくと
毎年10月頃から始まる剪定作業は「年内に終えることが理想」であるところ、翌年2月くらいまで延びてしまうのが現状だそうです。
(場合によっては4月までかかってしまうことも)
もちろん畑の規模は様々なので、1500人全員が そうというわけではありませんが
少なくとも「費用や労力をかけてでも、研修制度をつくって人材を確保したい」、そんな状況にはある人達が多いために この研修制度が企画されています★
仮に もし万が一、みなべ町の梅農家さんが飽和状態になったとしても その隣まち、隣の県、他の有名産地。。。
といった感じに、フリーランス剪定師として営業をかける先は、自分で いくらでも見つけることができるはずです(^^)
余談:そのまま就農できるの?
興味があってもなくても、仕事のお手伝いをしてみたら意外と面白くて、
そのまま その会社、あるいは その業種に就職するといったことは珍しくありません。
で、みなべ町の梅農家の場合も同じで「自分」と「仕事」、
そして「その土地柄や地元の人達」とがマッチするのであれば、そのまま就農に向けて皆で動いていくことがあります。
実際 僕がみなべ町を訪ねたときも、この流れで就農の準備をしている人がいました(^^)
まとめ
梅の本場、和歌山県みなべ町では「農作業をフリーランス化する」という取り組みが行われている。
簡単に言えば、梅の剪定作業の外注化。
そのため、初心者でも剪定技術を身につけられる研修が、毎年10月〜1月末にかけて開催されている。
研修後の検定に合格すると、この地域の梅農家さんから仕事を請け負うことができる。
そもそもこの企画が誕生したのは、みなべ町だけでも1500人ほどいる梅農家さん達が
毎年剪定に追われて、人手が全然足りていない状況からである。
だから技術さえ習得してしまえば、仕事は いくらでもある。
僕が思う、この仕事の魅力は。。。
自然に触れながら仕事ができるのが農業の良さだが、
剪定だけなら畑を持つ必要がないので、土地に縛られない「空間的自由」があること。
サラリーマンやアルバイトとは違い、自分が経営者となって技術を売る仕事をするわけなので、「時間的自由」が得られること。
「事業の経費」で旅ができること。
それから、詳しいことは また個別に記事を書いて紹介するつもりですが、
剪定作業自体も想像力が カギとなるデザイナーとか芸術的要素があって、理論的な部分がわかってくると メチャクチャおもしろいし、やりがいのある仕事だと思います(^^)
今回は こんなところでしょうかね。。。
はい、以上〜
和歌山県で面白い企画を発見してきたので その視察の出張リポート、でした!
最後までお読みくださり ありがとうございました*
この記事が すこしでもお役に立ちましたら 嬉しいです☆