目に見えないコスト
事業が軌道に乗るまでは資金的余裕が あまりないので、
支出をおさえるために、自分でできることは なるべく自分でこなしたくなるものです。
(もちろん僕も!)
その「自分でやるべきかどうかを判断する基準」の1つになるのが、「自分自身の人件費」です。
資材費だけを見れば安あがりでも、自分自身の人件費や それにかかる時間など
隠れコストを含めて計算すると、かえって高くついている場合があるんですよね★
てことで、今回は!
自営業における「真のコストの求めかた」や経営初心者にオススメの選択について〜
これは経営でも日常でも、あらゆる面で活用できる とても重要な計算方法です。
★4大隠れコスト★
コストには どんなものがあるのか、それを紹介するところから はじめていきます*
まず、誰もが気にかける明らかなコストとして「支払う現金」がありますよね。
そして、目では見えにくい隠れコストには。。。
★自分の人件費
★自分の時間(命)
★現金支出をおさえる代わりに失う「利益」
★現金支出をおさえる代わりに失う「機会」
などなど、こういったものが挙げられます。
ちなみにDIYの場合、コストを求める計算式は
「 資材費 + 自分の労賃 + かかった日数分の生活費 」
となります。
自分の労賃は「自分の命1時間あたりの価値(価格) ✕ かかった時間 」で、
生活費は家賃や健康保険料も日割りで含めたり、とにかく その間にかかった生活費すべての合計のこと。
例:古民家リノベーション
たとえば古民家カフェをはじめるために、物件探しをしているとして
修繕が必要な状態だが300万円の物件、
すぐに稼働できる状態だが500万円の物件、この2つの物件が見つかったとします。
初期費用をおさえるために300万円の物件と資材50万円(仮)を購入して、修繕は自分で行うことにしてみましょう。
・・・しかし、この選択が大損失をまねくことに★
DIYで赤字になる理由
修繕に1年かかるのなら、そのコストは「資材費 + 自分の労賃 + 12ヶ月分の生活費」で求めることができます。
もしも「自分の時間」には、1時間1500円の価値があると思っていて
1日8時間、週3日(月13日)で修繕を行ったとしたら、自分の労賃は月15万6000円になります。
生活費は がんばって月7万円で抑えたとして、修繕作業にかける13日分の生活費は約3万円。
人件費は、労賃15万6000円 + 生活費3万円 = 18万6000円/月
その12ヶ月分で、総額223万2000円。
これに資材費50万円を加えた 273万2000円、これが修繕費の総額となります。
物件は300万円で購入したので、結局カフェをオープンするために500万円以上のコストが かかったことになります。
失うものは まだまだある
DIYでは大きな修繕費が かかるだけでなく、失うものが さらにあります。
まず500万円の物件を使って すぐにカフェをオープンさせた場合よりも、
オープンが1年遅れているので、スタート時点で すでに1年分の利益を逃しています。
また、金銭的な話だけではありません、
その1年間にできたはずの「お客さんとの関係性」や「口コミ評判」など、あらゆる面で損失が発生します★
(もちろん 自分で行う修繕(DIY)自体を利益に変える方法もあるので、あえて そちらを選ぶ経営者もいます)
そんなこんなで、僕が言いたかったのは
自営業でも自分の人件費を計算したり、機会や自分の命の時間のことを考えて
「トータルコスト」まで目を向けてあげることは、とても大切ですよ
ということでした。
特に自分の時間・命には限りがありますし、
お金よりも もっと大切にすべき価値あるものなのかな〜 と、僕は思っています*
・ぷち余談
自営業の場合は「全体の利益」 ÷ 「労働時間」で、自分の時給がわかります。
これが時給1000円を下回るようであれば、経済的な部分だけで見るならアルバイトの方がいい、ということ。
僕が宿屋をやっていた時の時給についても書いてみたのでよかったら↓
「正直ヤバいと思う民宿ゲストハウスの収入の話|開業前に知っておくべきこと」
補足1:時間は、買うことができる
やらなければならないことが多くなって忙しくなってきた時、
そのやるべきことをちゃんと完了させるが(成果を出すが)、自分は作業をせずに自由な時間を得る方法があります。
その方法とは「人を雇うこと」です。
たとえば5つの作業をこなさなければならず、1作業につき1日かかるとします。
通常なら全部で5日かかるのですが、日当8000円で2作業をだれかに任せたとしたら
すべての作業を完了させるのに、自分が かける時間は3日だけになります。
つまり
8000円 ✕ 2作業 の1万6000円で、2日分の「時間を購入した」と言い換えることができます。
古民家DIYの話に絡めるのなら、300万円の物件を購入して
200万円で専門業者に修繕を頼めば、時間もお金も両方節約することができます(^^)
(自分で修繕するより73万円も安上がりな上に、修繕期間も短縮され、
しかも その期間中に自分は他のアルバイトをしていれば、カフェの準備資金を増やすことまでできます☆)
また、こういうお金と時間の使い方をしていくと、事業拡大にもつながっていきます〜
補足2:でも正解は ありません
「安売り店通いやDIYで貧乏になる理由|逆に損する節約方法」の記事でも説明しましたが
実は、この解説では「自分が求めているもの」を除外して、数字だけの計算をしていました。
自分が求めているもの(優先順位が高いもの)が何なのか、
それによって どこにコストをかけるべきなのかも、人それぞれ違ってきます☆★
純粋に金銭的利益だけを求めるのか、自分でやることの楽しさや やりがいを求めるのか、
はたまたDIYの最中に起こる人との関わりを求めるのか。。。
やり方に正解なんてありませんので、自分にあった好きなものを選んだり
ワクワクする気持ちを優先してあげること、それが最良の選択だと僕は思います(^^)
ただ単純に、安上がりだ!とか、お金をかけたくない!という理由だけで、何かを選択するのであれば
今回解説したような「真のコスト」まで、1度考えてみるのもありなのかな〜 といった お話でしたとさ*
初心者にオススメの選択肢
「お金」の使い方や手に入れ方、知識、また その存在自体への理解が あまりない状態であるのなら、
「目に見える現金支出が、最も安くおさえられる手段」を選ぶことをオススメします。
隠れコストを気にして、今回の話でいう500万円の物件を購入しても、
本人がお金の理解に乏しいのなら、たぶん すぐに破綻します。
だからこそ
これだけ徒然と偉そうに語っている僕(笑)も、どちらを選択するのかは超ぉ〜慎重に考えます。
だって、お金って大事だからね!笑゛
まとめ
自営業の場合、あえて管理していなければ「自分の人件費」など、目に見えない隠れコストを忘れがちである。
隠れコストには、人件費以外にも「自分の時間(命)」や「現金支出をおさえる代わりに失う利益・機会」などがある。
たとえば古民家DIYをするなら、その真のコストは「 資材費 + 自分の労賃 + かかった日数分の生活費 (+ いろんな意味での時間) 」で求めることができ、
総合的に見ると 多少高額でも、すでに完成している物件を選んだり、
お金を払って業者に依頼した方が安上がりだったり、利益が大きくなることがある。
(DIYをせず、スタートを早めれば早めるほど、得られる利益・機会・チャンスが多くなる)
また こういったお金の使いかたは「時間を買う」と、言い換えることもできる。
とは言え
この解説では「自分が求めているもの」を除外して、数字だけの計算をしていました。
自分が求めているもの(優先順位が高いもの)が何なのか、
それによって どこにコストをかけるべきなのかも、人それぞれ違ってきます。
僕個人の結論としては、ワクワクする気持ちを優先してあげること、それが最良の選択だと思う*
ただ単純に、安上がりだ!とか、お金をかけたくない!という理由だけで、何かを選択するのであれば
今回解説したような「真のコスト」まで、1度考えてみるのもあり(^^)
お金に対する理解が深まるまでは、「目に見える現金支出が、最も安くおさえられる手段」がオススメ☆
はい、以上〜
農業をはじめたので支出が増えてきたから、そのコストについて いろいろ考えてますよ日記、でした!
最後までお読みくださり ありがとうございました*
この記事が すこしでもお役に立ちましたら 嬉しいです☆