税金の計算をしていて気づいたこと。
開業したら手取りが増える*
たとえば 年収200万円の旅するアルバイト・フリーターがいたとして、
旅費が経費になるような仕事を開業したり、個人事業主のための所得控除をうけて確定申告すると、納める税金が安くなるので 手取りが年収225万円の人と同じになります。笑
手取りは 21万円増!
※この記事では「旅費が経費になる」という意味で、職業=旅人と表現いたします〜
納付額に差がありすぎ(笑)
まず どんなところに差が出るのか、もう少し具体的な金額(税の納付額)で見てみましょう。
従業者(アルバイト・フリーター)の場合、年収200万円ですと
国保料:約13万8000円
所得税:2万5500円
住民税:6万8800円
合計が約23万2300円になります。
一方、個人事業主(職業旅人)になって年収200万円稼ぐと、
税金と国保料を最大で どこまで下げられるのかと言いますと。。。
国保料:1万7000円
所得税:0円(笑)
住民税:5300円
合計は2万2300円です。
ちなみに、国保料はこんな感じで減額していただけます↓
この前年は僕の住所がメキシコにあり、日本での収入・所得ともにゼロだったため
本来なら保険料は4万2570円のところ、7割減額で1万2760円になっています。
(通常は年間10期分を納めるのですが、2020年の途中で加入したため4〜10期の7期分のみ納めました)
てことで、保険料・税金の差額の合計はなんと!
21万円☆★
個人事業主になると、この分だけ自分の手元に多く残ります(^^)
・・・1ヶ月分のお給料を超えとるやんけー! がびーん!!
しかも毎年ですよ! 毎年!!笑
また、日本は累進課税といって
「稼ぎが大きい人ほど 税金は高くなる」仕組みになっているので、手取りが もっと増える人もいます*
これが記事タイトルの「日本の税制度の不思議」です*
なぜ そんなにも差が出てしまうのか
税の仕組みを見ながら、この不思議を解き明かしていきま〜す
※制度そのものや税率は常に変化しているので、現状のものをお役所のホームページで必ずご確認ください
所得の求めかた
では 基本の基本、税計算のもとになる「所得」を求める計算式から〜
設定は 39歳以下の独身で*
★アルバイトやサラリーマン★
1年間の総収入 − ※給与所得控除 = 給与所得
※給与所得控除額は 収入の大きさにより異なり、その額は国税庁のホームページにて 確認することができます
☆個人事業主(フリーランス)☆
1年間の総売上 − 経費 − 青色申告控除(55万円 or 65万円) = ※事業所得
※事業所得が290万円を超えると、事業所得税が かかるようになりますが
さまざまな控除もありますし、事業が相当育たなければ たどり着かないので、今回は視野にいれません
この所得に対して、税率や保険料率をかけて 1年間の納付額が決められます。
本業 と 副業
ここで1つポイントとなるのが
個人事業主(フリーランス)は「副業で」アルバイトをすると、
その収入を確定申告の際に「給与所得」としてカウントする
ということです。
本業の収入である売上は「事業所得」
副業の収入である給与は「給与所得」
2つは 確定申告で別々に計算されます。
これが 税負担の大きな軽減につながりますので、おさえておきましょう☆
☆魔法の計算式☆
はい、もったいぶらずに、もう結論を言っちゃいますよ〜
まず副業アルバイトで「給与所得控除55万円 + 国保基礎控除33万円」の 88万円まで稼ぐ。
それ以上に収入を増やす場合は、(旅先で)個人事業主として業務受託し、売上にカウントしていく。
すると
個人事業の売上は青色申告で65万円控除され、
65万円を超えた残りの売上は、経費(旅費)で相殺されていくので、その結果
自分のもとには たくさんお金は残っているのに、課税所得(税をかけるためのお金)は ほとんど残りません!
というか、ゼロ!笑
話を整理すると〜
★副業:アルバイト★
給与所得控除55万円 + 国保基礎控除33万円 = 88万円まで稼ぐ
これが給与所得。
☆本業:フリーランス☆
青色申告控除65万円 + 経費 = 65万円 + 経費(旅費) まで稼ぐ
これが事業所得。
2つの所得の合計は「153万円 + 経費(旅費)」。
・ぷち補足
給与は103万円以下になるので、源泉徴収で引かれた所得税も全額もどってきます♪
・・・結果的にはプラスマイナスゼロなんだけど、お小遣いっぽくて なんか嬉しい(笑)
フリーランストラベラー 最強の特権!
職業を旅人にしているわけなので、もちろん旅費は経費(勘定科目:旅費交通費)で落としていきます。
仮に旅費、つまり経費が1年で47万円だとしたら
控除153万円 + 経費47万円 = 控除の合計200万円
なので、たとえ収入が200万円まで上がっても
1番節税が難しい 国保料ですら最低額(というか7割軽減!)になっちゃいます!
収入200万円 − 控除合計200万円 = 所得0円(笑)
(200万円も稼いでるのに、あぁ悲しきかな、お国から極貧世帯(笑)あつかいされてしまう)
開業の手順も解説いたしました↓
「開業届の書き方│準備資金0円!僕が3分で起業した方法」
旅人にとって旅費とは生活費みたいなものなので
1年も旅をしていれば、47万円なんて軽く超えますよ〜
宿泊費に交通費、携帯電話だって仕事のやり取りで使うのであれば、その分は経費になりますし*
現役旅人の僕らが旅先でどのようにして仕事を取っているのかや、税負担を軽くする方法を より詳しく解説した記事もございますので
興味がありましたら〜↓
note記事:サラリーマン辞めてよかった理由|無職旅人からゼロ円起業で生活する
〜 念のため 〜
旅を仕事にするしないは関係なく、
開業する前に みなさん確認することだとは思いますが、一応。。。
1、事業の売上になるのは どんな仕事なのか
2、経費にカウントされるのは どんな出費なのか
この2点の理解は必須です。
1を理解していないと、
「これは事業の売上ではなくて、雇用による給与ですよね?」
と税務調査官に指摘されて、あとになって結局 加算税や延滞税もプラスで高額の税を納めることになるかもしれません。
2を理解していないと、
「これは経費ではなくて、私的な旅費ですよね?」
と指摘されて、こちらも加算税などのペナルティを受けるかもしれません。
「知らなかった」では 法律は許してくれないのです。
この記事の一部だけを 都合よく拡大解釈して、
旅費を全部経費にできるなんて 最高じゃ~ん☆と 喜んでいると、あとが大変ですので お気をつけて〜
参考に というわけでもありませんが、こんな記事もございます↓
「僕が起業で失敗する理由|ビジネス初心者に必要なこと」
補足:たくさん お稼ぎになられている方☆
僕の知る範囲内でも、旅先でアルバイトをして 年収が500万円を超えている旅人もいましたので
「控除が たった200万円じゃなぁ。。。」と思ってしまう方もいるでしょうが、
控除は まだございます!笑
主題とズレるので 端折りますが、企業共済など各種控除を活用すれば
最低353万円、社保料、経費の合計まで 非課税にできます〜☆
(国保料だけは、どうやっても「153万円 + 経費」が限界)
まとめ
アルバイトやサラリーマンのような「従業者」と、「個人事業主(フリーランス)」とでは
税額と国保料の計算の基になる「所得の求めかた」が違う。
ほんで 旅費が経費になるような仕事を開業して、アルバイトも併用しながら
「控除・経費とバランスがよくなるように、収入(売上と給与)も上げていく」と税の納付額を安くすることができる。
そのため、年収は200万円でも 開業してから確定申告すると、手取りは 年収225万円くらいの人と同じにできる*
というわけでございました〜
これが、不思議な現象が起こる、日本の税制度の仕組みでしたとさ☆
国税庁のホームページにも載ってます(^^)
ちなみに 僕みたいに簿記の知識がない場合は、
確定申告(青色)の際に会計ソフトが必要になりますが、ソフトは1万円で購入できます。
家計簿アプリ感覚の操作だけで つかえます*
会計ソフト代 たったの1万円で、収入が毎年25万円も増えるなら 開業しない理由がないですよねー!笑゛
フリーランストラベラーの魅力はまだまだございます↓
「僕が旅を仕事にした理由│フリーランストラベラー最強説! 〜開業リスク編〜」
はい、以上〜
開業すると税金・国保料が安くなる、日本の税制度の不思議についてでした!
最後までお読みくださり ありがとうございました(^^)
この記事が お役に立ちましたら嬉しいです〜*