小規模な個人事業主(フリーランス)が、大企業に勝てる唯一の要素でもあり武器でもあるのが「ブランド」。
赤字覚悟の価格競争から抜け出しましょう☆
個人事業はブランドが鍵*
ブランドと聞くと、何か高級な商品やお店などが思い浮かぶかもしれませんが、
ブランドとは「ほかの同カテゴリーのものと、区別するための概念」のことで、ビジネスに絡めて言えば「他の同業者と自分を見分けるための特徴のこと」です。
ですので、大企業でも小さな個人事業でもブランド( = 他の同業者にはない独自の価値)を築くことができます*
(提供する商品やサービスの種類は関係ありません)
じゃあ ブランドができたら何が変わるのか、わかりやすく極端に言うと
商品やサービスが「勝手に」売れていく
ですかね。
逆を言うと、自分の事業や商品など(ブランド)に独自の価値がなければ他の同業との差がないので、自分のお店が選ばれる理由もなく
それは「商売で、自分のお店が生き残れる理由がない」のと同じことです。
ちなみに世の中(市場)のニーズを探ってサービスや商品を開発し、それを消費者に届けるルートをつくる「マーケティング」に似てはいますが、それとは少し異なります。
てことで、今回は!
商売を繁盛させるのに必須な「ブランディング」についてのお話〜
ブランドは だれでも築けるものであり、だれもが築くべきもの・・・なんだけど、
商売繁盛のためにブランディングしましょう!と言ったところで、
そもそも「ブランドとは一体何なのか」「ブランドがなければ、なぜ商売がうまくいかないのか」を理解しておかなければ話が進まないので、まずは そこから解説していきたいと思いま〜す
ブランディングとは
ブランディングとは「ブランドづくり」のことで、丁寧に表すと。。。
「お客さんの頭の中に」事業やお店の価値(ブランド)を築いていくことを示します。
(参考:ブランディングが9割/乙幡 満男)
ブランドは事業やお店の「らしさ」であって、
お客さんが そのお店を選んだり、リピーターになってくれる「理由そのもの」のことです。
ブランディング(ブランドづくり)が うまくいくと、商品やサービスを見ただけで その事業やお店を思い出してもらえたり、
逆に「どんな商品やサービス(の価値)を提供しているのか」を、店名を聞いただけでお客さんに思い出してもらえるようにもなります。
「デザインはシンプルだけど、機能性が高い商品といえば〇〇会社よね☆」とか「△△カフェは内装・雰囲気にも、スタッフの対応にも温かみがあるから、とてもリラックスできるわ*」といった感じかな(^^)
またブランディングは大きな企業だけでなく、個人や小さなお店でもできること(というか必ずやるべきこと)です。
たとえば、ソロで活動している人気のアーティスト(歌手)やYoutuberなどを思い浮かべてみてください。
その人の歌声や歌詞(曲調)とか、配信する動画には 全体的に共通している、コンセプトのようなものも一緒に思い浮かぶかと思います。
(あのアーティストの歌は心を癒やしたい時に聞きたい、あのアーティストの歌は恋をした時に。。。などなど)
他にはない その人、そのお店「だけ」から得られるもの、
それがブランドの価値であり、これをお客さんの頭の中に つくりあげていくのがブランディングです。
補足:ブランドが起こす効果って?
わかりやすいのでアーティストの例をもう少し続けます。
「恋愛ソングと言えば」で、思い出されるアーティストなんて いくらでもいるんだから、彼らだって結局競争に巻き込まれているじゃないか
そう思う方もいらっしゃると思いますが。。。
それぞれのアーティストのファンは「あの人の歌だから(あの人が歌うから)」という理由で、ある歌を好きになっていることがあります。
だから まったく同じ歌詞のはずなのにカバー曲は売れますし、逆に カバーされた方の曲を好きになれない人もいるわけです*
ファンにとって重要なのは「歌よりもアーティスト」なんです。
極端に言えば、ほかの誰も北島三郎さんになることはできませんし、安室奈美恵さんも米津玄師さんも、世界で ただ1人の存在である。。。
といった感じで、個人が独自の価値(ブランド)を持っているので、ほかの人は競争相手にすらなっていないんです。
これと同じように、人は買い物をするとき「どの商品を買うか」に加えて、(無意識で)「だれが売っているのか」も選ぶ要素に入れています。
さらに例をあげると。。。
コーヒー1つにしても、販売しているお店が いくらでもあるにも関わらず
スターバックスがいいな* マクドナルドがいいな* ローソンがいいな* 地元のカフェがいいな*
といったように、素人には(品質などの)大差が ほとんどわからないものであっても、それぞれ別のもの(コーヒー)として扱われています。
そうなる理由は、「コーヒー」という同じものを使って同じ商売をしているように見えても
実際には、それぞれが違う土俵にいる(ブランドの価値をちがう場所に位置づけている)からなんです。
「各お店は、実はコーヒーを提供しているわけではない」と言えば わかりやすいですかね?
たとえば楽しさやオシャレさ、空間などなど。。。
とにかく、コーヒー自体の価値に加えて「コーヒーを飲むこと以外の価値」を、それぞれのお店が設定し提供しています。
だから 値下げでお客さんの気を引く必要もありません。
「〇〇だから、あのお店を利用する」
この「〇〇」に当てはまる部分が、お客さんがサービスや商品を購入した時に得られる(ブランドの)価値になる、ということ〜
ちがう言い方をすると「同業のお店が たくさんある中から、なぜ そのお店のサービスを選びだしたのか」の「なぜ」の部分です。
それを的確に伝えて(届けて)、お客さんの頭の中にブランドをつくっていきます。
ちなみにコーヒーは1日6杯販売、ヘアカットなら1日1客対応できれば暮らしていけます↓
「コーヒー1日6杯で経営が成り立つ仕組み|賢く自営業・経費編」
ブランド力がないのは、売れる理由がないのと同じ
もう1つ、お客さんの視点からいうと
ブランドの力(事業やお店独自の価値・イメージ)が弱ければ、そのお店を選んで購入する理由もなくて
つまり、ブランドがなければ小さな個人事業経営で生き抜くのは、非常ぉ〜に難しくなるってことです。
たくさんの同業者の中に埋もれた目立たない存在、になってしまうから。。。
たとえば お肌に優しいステキな石鹸を、独自のルートで仕入れることに成功しても、似たようなものはイオンでもネットショップでも購入できますよね。しかも安価で☆
となると、小規模事業者に残された手段として、値下げ勝負に突入しますが・・・
お客さんの中では「安い = 低品質・怪しい」と粗悪なイメージに繋がりやすいので、(大企業に比べて信用度の薄い)個人のお店での値下げはリスクがとても大きくなってしまいます★
それに、売れたとしても利益が上がりませんし〜
だから、大手の「安くて高品質、豊富な品ぞろえ」とは別の価値・魅力を、個人ブランドとして築いていく必要があるんです*
補足1:1つの企業でもブランドは複数
一言でブランドと表しても 1つの企業の中に、企業→事業→商品といった各階層ごとにブランドはあって、それぞれ微妙な違いがあります。
ただし 各階層によって違いはあっても、どの階層のブランドも最終的には大元(企業ブランド)の一部になるはずです。
企業ブランド(企業イメージ)が「安心な暮らしを実現」を軸にしているのに、その下にある事業や商品が「命をかけて限界を超えろ」を軸にしてしまっては、
イメージが あまりにもかけ離れすぎているため、お客さんが「この企業(お店)は、〇〇が魅力♪」の〇〇をつくりにくくなってしまいます。
なぜ そのお店を選ぶのかの「なぜ」をつくりにくいということ。
(あえて大元からハズしていく手もありますが、今回は それについて触れません)
補足2:ブランドづくりの手順
ブランドをつくる過程は、起業したり新たなサービスや商品を開発する際の基本の流れにも似ています。
1-1、(他の同業者と比較しての)自分の強み・価値を追求する
1-2、市場のニーズ(どんなことが人々に求められているのか)を探る
2、上の2つを混ぜ合わせて「お客さんに どんな幸せを提供するのか(ブランドの価値)」を明確にする
→それを商品化・サービス化する
3、「ブランドの価値」をお客さんに知ってもらう手段をつくる
この、自分のお店が提供する価値(ブランドの価値)を知ってもらったり、感じてもらえる段階まで辿り着いて、ようやくお客さんはサービスや商品を購入するのかどうかを検討してくれます。
(これでも、まだ購入には至りません)
4、商品を購入したりサービスを利用した後、「お客さんの頭の中にも」ブランドの価値やイメージが定着していけばリピーターになってくれる
5、ほかのお店にはない、(ブランドの)価値が完成☆
厳密には、ブランドづくりの流れは少し違うのですが、まぁ大体こんな感じで捉えておけばいいと思います*
くわしく解説した記事もありますのでよかったら↓
「私的なアイディアの起業が失敗する理由|個人事業の始め方」
小規模な個人事業でできること
さて、徒然と語りはしたものの、小さな個人事業主がブランドを築き、「その価値を知ってもらうためにできること」には限界があります。結局ね。笑
じゃあ小規模経営でも できることはどんなことなのか、僕が一体どのようにしてブランドを築いていくのか・・・
コレについても紹介しようと思っていたんですけど、長くなったので別の記事で紹介いたしました(^^)
興味がありましたら〜↓
「同業者にない価値のつくり方|個人事業フリーランスの生きる道」
今回の話は、ここで一旦まとめます〜
まとめ
ブランディングとは、「お客さんの頭の中に」事業やお店の価値(ブランド)を築いていくこと。
また ブランドは、お客さんが そのお店を選んだり、リピーターになってくれる「理由そのもの」であるとも言える。
ブランドがちゃんと出来上がれば「△△店の魅力と言えば、〇〇♪」といった感じで、そのお店(事業)が持つ独自の価値を、商品購入やサービス利用のキッカケにしてもらえる。
だから、値下げで勝負をする必要もなくなる。
(安値以外の、別の価値があるから)
逆を言えば、ブランド力(独自の価値)がないのは、売れる理由がないのと同じこと★
大企業だけでなく、小さな個人事業でもブランドをつくることはできるし、生き残るには必須の要素である☆
はい、以上〜
商売繁盛には欠かせない「ブランディング」とは何か?についてでした!
ブランディングについて、僕が参考にしたのは乙幡 満男さんの「ブランディングが9割」というビジネス書です。
ブランディングについて、とてもわかりやすく解説されていますので興味がありましたらぜひ読んでみてください☆
これから自分でビジネスをはじめてみたい*という初心者の方にも読みやすい内容になっていると思います(^^)
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最後までお読みくださり ありがとうございました☆
この記事が すこしでもお役に立ちましたら 嬉しいです*