「記憶の仕組み」についての理解を深めていけば、トラウマな思い出も忘れ去ることができる。
思い出の探求
ほかの記事で、人の記憶に関する解説をしてきたのですが、
その中で「トラウマの消し方を紹介する」とか「オカルトな記憶について説明する」と言いながらも、なかなかできていませんでした。
てことで 今回は!
トラウマの正体や、宇宙人に誘拐されたりお化けを目撃しやすい人の特徴について〜
心の治療薬?ではございますが、まぁ記憶の解説の、番外編的な軽いノリでお楽しみくださいませ(^^)
・本日の参考著書
つくられる偽りの記憶|あなたの思い出は本物か?
著者:臨床心理士・越智 啓太(元 警視庁科学捜査研究所 所属)
トラウマは自分で創るもの
まずはトラウマに関する話から始めていきますが、
早速結論から言っちゃいますと、軽度のトラウマであれば なくせる可能性はあります。
(重度でもいけそうだけど、僕は専門家ではないので そこは言い切りません)
トラウマをなくせるであろう理由は、トラウマの記憶を「自分の都合で(自分のために)」維持していたり、
そもそも そのトラウマの記憶自体が「自分で創った、もしくは拡張した(大げさに修正した)記憶」である場合があるからです。
自分のためのトラウマ?
トラウマをなくすために、その正体の説明をしていくのですが、ここでカギとなるのが。。。
「トラウマのせいで、今が辛い」のではなく、
「今の自分を守るために トラウマがある」という観点で考えてみること
です。
いやいや、何アホなことを言ってますのん、トラウマに守られてる人なんているわけないでしょ!
というツッコミが聞こえてきそうですが・・・ よくよく考えてみてください。
「今が うまくいっていない理由」をトラウマのせいにできれば、今の自分を肯定することができませんか?
逆に、トラウマというイヤな過去・記憶がなかったとしたらね、
今辛い思いをしているのは、自分自身の性格や行動が原因であるということになり、つまり「辛いのは自分のせい」だと、自分を否定することになって逃げ場がなくなっちゃいませんか?
つまりのつまり
「今の自分を守るために」トラウマの思い出を心に留めていたり、
あるいは、あらゆる記憶の断片をつなぎ合わせて記憶を修正し、実際に起こったことよりも大げさな出来事にしたり、場合によってはトラウマの記憶をゼロから創り出している可能性もあるってことです。
トラウマの「せい」なのか「おかげ」なのか
たとえば。。。
会社のプレゼンでも、ダンスのステージでも なんでもいいのですが、
人前で何かする際に極度に緊張して、いつも本番で失敗してしまう悩みを抱えているとするじゃないですか。
その人が過去に「学校のクラス発表会で、みんなの前で笑われて恥をかいた」というイヤな体験をして、それ以来 人前に立つことが苦手になった と、自分では信じているとします。
これを「イヤな経験 → トラウマになる → 現在に影響」という流れではなく、
「現在が うまくいかない → トラウマにできそうな記憶を探し出す、または記憶そのものを創ってしまう」という逆の流れにしてみると、どうなると思いますか?
その答えは。。。
「子供のころの あの体験さえなければ、今は もっと活躍できていたのに・・・」と、
本当は有能な存在なのだと今の自分を肯定したり、今の失敗を過去のせいにすることができるようになるんですよね。
ということは結果的に、「トラウマのおかげで」今の自分を守ることができるわけです。
この場合、昔のクラス発表会の記憶も、本当は「自分の発表中に、クラスの1人だけが(自分の発表とは関係ないことで)笑っていただけ」かもしれないのに、
そのシーンに、ほかのお楽しみ会などでクラス全員が笑っていた様子を合成して、「みんなに笑われた」というニセの記憶(フォールスメモリー)を創り、それをトラウマにしている可能性があるんです。
もちろん本人は、その時の恥ずかしさやイヤな感覚をリアルに、鮮明に「思い出す」ことができますので
それがニセの記憶であることに気づきませんし、疑うことすらもないはずです。
そのすべては、今の自分を守るために。。*
トラウマを、消す!
はい、トラウマの消し方ですが、それは
今の ありのままの自分を好きになってあげたり、認めてあげたり、肯定してあげたりすること
です〜
要は、トラウマを呼び起こす必要そのものを消すってこと☆
今の自分や暮らしに満足していれば「トラウマさえなければ・・・」といった感じで、自分以外の何かのせいにするために、トラウマの記憶を思い出す必要がなくなりますので〜
(アドラー心理学の目的論的な考えです)
現在の自分を変えると、過去の思い出も連動して書き換わるんですよ*
くわしくはコチラ↓
「イヤな記憶を消す方法|なぜ現在を変えると過去も変わるのか」
自分を好きになってあげるコツ*↓
「なぜ人は自分を嫌いになるの?理由と好きになる方法の解説」
宇宙人に誘拐されやすい人々
つづきまして 宇宙人やお化けの存在について〜
本当に宇宙人に誘拐されてしまった人も、いるかもしれないのですが
「たとえ本人が本気で信じていても、その記憶がニセモノ(フォールスメモリー)である」のは、一体どんなケースなのかをご紹介いたします〜
恐怖の体験なのに、なぜか参考資料がある
まず過去に1度でもUFO(らしき物体)などの写真や、動画、映画などを見たことがある場合は、その人自身でフォールスメモリーを創ってしまった可能性があります。
その理由は。。。
「映画など、宇宙人関連の話題が流行した直後」に、誘拐されたと(真面目に)発信する人や相談件数が増えることや、
今でこそポピュラーな宇宙人、スキンヘッドで大きな黒目のグレイ型は、
1977年に公開された「未知との遭遇」というSF映画で、はじめて世間に登場するのですが、その直後からグレイに誘拐された「確かな記憶」を持った人が激増したりしていること
などがあげられます。
(映画公開以前は、目撃される宇宙人の姿は様々だった )
このことから「どこかで見聞きしたことの影響を受けている(それをもとにフォールスメモリーを生成している)のではないか」ということが(容易に)推測できます。
日本代表(笑)の彼女
お化けに関しても同じような感じです。
白い服を着た 髪の長い女性の霊は、「日本で」目撃されることが多いんですけど・・・
ん〜 僕は お化けを見たことはないのですが、「彼女は」見たことある気がするんですよねぇ。
もしも日本に住んでいるのでしたら、あなたも見たことがありませんか?笑
そもそも信じてない人には見えない
それから もう1つ、
誘拐や目撃の経験がある人は宇宙人の存在や、死後の世界(お化け)をもともと信じていたか、可能性はゼロじゃないと思っていることが多いのですが
その一方で「目撃したことがない人」は、そういったことを信じていない という偏った結果があります。
(この「可能性をわずかにでも信じる信じない」が、フォールスメモリー生成に とても重要なカギになることは、以前の記事で くり返し説明してきたので、今回は省略)
オカルト関連の記憶の話は、ほかにも「前世の記憶」についてなど色々とございますが、話が脱線しすぎるので ここまでにしておきます。
ただ、なぜ そんな奇妙な体験をする( = 記憶を創る)のか、その可能性だけを述べるならば
トラウマと同様、宇宙人に誘拐されたなどの「確かな記憶や実体験(過去)」を持つことが
「現在の自分にとってプラスになる(あるいは誰かの利益になる)ことがあるから」です。
ありもしなかった出来事が、ニセの記憶として定着してしまうメカニズムも解説いたしましたので、
興味がありましたら〜↓
「過去の思い出は常に変化している|記憶の仕組み」
まとめ
以前紹介した記憶のメカニズムも交えながら、まとめます〜
脳は、記憶の欠片達をつなぎ合わせることで、体験したことのないことでもリアルにイメージ(妄想)することができる。
行ったことのない南の島の浜辺で、トロピカルジュースを飲んでいる様子なども なんとなく想像できませんか?
肌に感じる真夏の太陽、海の風、南国の果物の甘酸っぱい香り。。☆
だから
想像力の高い人であれば映画や小説のワンシーンと、別の実体験(何かに触れた感触など)を合成することで
宇宙人に自分が誘拐されている様子や、廃屋にお化けがいる様子といった世にも不思議な現象も、かなりリアルにイメージしたり感じることができるはずです。
リアルなイメージができるようになれば、そのイメージ(妄想)をくり返すことで
脳は、妄想と現実を区別できなくなることがあり、すると それは自分が本当に体験した「記憶」や「思い出」となって、頭の中に定着していく。
(同調の効果で、集団で同じフォールスメモリーを生成することも可能)
また記憶の書き換わりには「現在の自分の状態」も大きく関係している。
簡単に言えば「今の自分の意志を肯定したり、心を安定させるために」過去の記憶を修正したり、フォールスメモリーを創っている。
こういったことは誰でも、日常的に起こっている☆★
ちなみに「現在の自分」の意志などに変化が起こるたびに、過去の記憶や思い出も書き換えられている。
はい、以上〜
白い服を着た 髪の長い女性の霊が、日本で目撃されることが多い理由について、でした!
最後までお読みくださり ありがとうございました(^^)
この記事が すこしでもお役に立ちましたら 嬉しいです☆