拙者にとって芸術とは
自分にとって当たり前では無い方法での美の表現。
この町で芸術とは何かについて考えさせらたので、自分なりに答えを出してみた。
結局は表現者とそれを見る者次第なんだけどね。
Barrio del Artista
世界文化遺産の町並み、メキシコ・プエブラ歴史地区。
このお洒落な町の一角に素敵なオススメ観光スポットがあるのでご紹介。
場所はGoogle Mapで「Barrio del Artista」で検索すれば引っかかります。
野菜市場と間違えて行っちゃった歴史を感じるお土産を見つけたMercado el Parianのすぐ横。
なんかね、そこは芸術家(画家)が集まる地区のようです。
公式HP(?)
Barrio del Artista(スペイン語)
入口には大きな額縁(のみ)があり、説明されなくてもここが絵に関する場所であるとわかるようになっている。
Barrio del Artistaで半日ボーっと過ごすのは、なかなか通なプエブラでの過ごし方でござるぜ。
画家!集合ォ~!
ここにある横長の建物には、描画の為の空間が設けられた部屋がズラリと並んでいます。
その一室一室で画家がそれぞれ絵を描いていた。
上の写真を見てもらえばわかるかもしれないけど、ここで自分も絵を描きながら生徒に絵の指導をしている人もいる。
風景画から抽象画まで、色々なジャンルの画家がいた・・・はず。
個室はこんな感じ。
作品や描画の機材がいっぱい。
拙者はこのおじさんの絵が気に入ったので、横にあった腰掛に座っておじさんの作業をボーっと眺めてた。
特に観光したいところとか無かったし(笑)
画家としては、こんな風に観光客に見られる環境というのは描画に集中しにくいのかもしれない。
でも実演販売というわけじゃないけど、実際に描いている姿が見れる方が客としては絵を買いやすいし、画家も売りやすいよね。
あ、そもそも観光客に見られる事をいちいち気にするような画家はここに来ないか。
こういうちょっと変わった建物の造りになってるから、たくさんの観光客が足を運んで(買い手が集まる)、作品と作業を見られるのは当然だし。
それが狙いかな。
ここで絵を描いてる人は、観光客に見られて集中力を欠くデメリットよりも、ここで描画、出品(もしくは描画の指導)するメリットの方が大きいと考えてるってことやね。
・・・とか言って全然違う理由だったりして(笑)
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「絵」って凄いよね
絵の値段(価値)の決め方とかは知らないけど、ただ上手なだけの絵って買いたいと思わない。
描くモチーフ(対象)と、その描き方(表現方法)がとても大事だと思っているから。素人なりにね。
モチーフはその絵の印象(メッセージ)を決める際に最も大切になるし、その絵で伝えたいメッセージを的確に伝える為には描き方がとても大事になるじゃん?
少なくとも素人の拙者が絵を眺める時は、こういうポイントからそのメッセージを感じ取ろうと試みる。
絵は買わないけど。
たった一枚の絵にメッセージを込めて、それを見る人に伝えるって超難しいだろうね。
絵自体は言葉を発することが出来ないから、本当に「絵」だけで自分の置かれている状況や心境を表現しなきゃいけないんだもの。
そう考えたら、それを伝えることが出来ている絵ってめっちゃくちゃ凄ぇ!と、改めて思った。
たまにあるでしょ? 見ると心が震える作品って。
そういう作品に良い値がつく(価値が生まれる)わけだ。
余談だけど、ここにストリートミュージシャンのおじいちゃんがいたんだけど(下の写真左)、彼の後ろに飾ってある絵の中の人物の恰好を真似してたら本当に似ちゃったんだって。
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うそ。
それはそうと、このおじいちゃんの絵に関しては「モデルのおじいちゃんがその絵の前でパフォーマンスをしている」ことで、彼にも、絵にもそれぞれを単体で見た時以上の価値を与えている。
「絵」と「モデルのおじいさん」と「パフォーマンス」のすべてが揃って、それ自体が芸術として成り立っているから。
拙者から見たらね。
芸術って難解
多くの芸術家があつまるこの場所。
拙者がBarrio del Artistaを散歩している時も、ちょうどアーティストの作品撮影会をやっていた。
その様子がこちら。
全裸ペイントである。
男性も女性も、本当に布1枚すら身に付けていない状態。
正直、彼らが人前で全裸になってまで何を表現しようとしているのかはわからなかった。
そもそも芸術ってなんだろ。
せっかくなので「芸術とは何か」について考えてみた。
「芸術」って検索したら「美を創作・表現する活動、作品のこと」と結果が出た。
他にも芸術の定義について調べてみたが、どうやら「芸術」の定義をどうするかは人によって違うみたいだ。
「(絵も含めて)見る者が何かを考えさせられている時点で、それは芸術として既に成り立っている」みたいなことも誰かが言ってたっけ。
結局「誰かが芸術だと思ったらそれは芸術」ってことやんね。
「美」という言葉が持つ意味も広過ぎるしね、もはや表現すればなんだって芸術になっちゃう気がする。
てことは全裸ペイントも、何か(美)を表現した「活動」であり「作品」だから、これは立派な「芸術」ってことになるんだろうね。
うまく説明できないけど、少なからず拙者は裸にペイントしている彼らに「美」を感じたし。
う~ん、芸術は実に難解。
この地区にあるから余計に芸術的に見える翼のモニュメント。
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芸術≒哲学
芸術は奥が深いから定義が見つからないのか
誰もが同じ定義を持たないから奥が深いように思えるだけなのか・・・
でも答え(定義)が無いはずなのに、複数の人がある一つの物(事)を芸術と認めてるなんて不思議だね。
てことはやっぱり定義があるのか。
何かを芸術と認める側(作品を見る側)の誰もに共通している事と言えば「心を動かされている」ってのがある。
これは「芸術とは何か」について考える時、非常に大事なポイントであるはず。
あ、先述の
「見る者が何かを考えさせられている時点で、それは芸術として既に成り立っている」
てことじゃん。
そして作品を見た者が、何故考える行為にいたるのか。
それは自分にとっては不思議だったり、非日常なことだからだな。
なるほど。
芸術とは、自分にとって当たり前では無い方法での美の表現。
(拙者にとっての)芸術ってこういうことだ。スッキリ。
複雑であることに変わりないんだけど、その答えは意外とシンプルだった。
この地区には上の写真のようにちょっと変わったデザインの建物があった。
これも芸術・・・?
(個人的な)まとめ
表現者としての芸術は
美を創作・表現する活動、作品のこと。
客観的に見る芸術とは
自分だったら思いつかない・出来ない・やらない事を美の表現活動としていること、またはその作品のこと。
こんな感じ。
作者に「美を創作・表現する意思」が無かったり、自然の物みたいに「活動」でも「作品」でも無いものに美を感じた時は、それは芸術「的」ということ・・・にしちゃおう。
鬼お洒落な町並み
その芸術溢れるプエブラの、それこそ美しく芸術的な町並みもご紹介しちゃいます☆
特にBarrio del Artista付近は建物自体が新しいのか、かなり綺麗。
この記事に載せた写真は全部Barrio del Artista付近で撮影したもの。
芸術も味わいつつ、ぜひ美しい町並みも楽しんできてくださいませ~
ここ以外のプエブラはこんな感じ↓
「フィリピンの親戚!?メキシコ・プエブラ歴史地区|リアル世界史ですな。」
以上!
芸術家が集まるメキシコ・プエブラのお洒落地区を散歩してたら、そこに芸術作品の数々があって芸術についてちょっと考えちゃったよ日記でした~
どうでもいいことなんだけど、裸ペイントの会場で流れていた曲はJ-POPのギターインストゥルメンタル集だった。
懐かし過ぎたパフィの渚にまつわるエトセトラ。
おまけ
メキシコの代表的なビールの一つINDIOのパッケージの写真↓
2016年末に、INDIOビールのパッケージに色々な地域の特色が描かれるという、ちょっとした遊び心を感じるキャンペーンをやっていた。
これはその時のBarrio del Artista仕様のビール。
普段は槍を持ってるはずのインディアンが、今回は筆を握っちゃってます。